高円寺パル商店街|駅を降りれば、そこは昭和の地層

高円寺駅南口。改札を抜けて一歩踏み出せば、そこには空を覆う巨大なアーケードが待っている。それがパル商店街だ。220メートルの通路は、ただの通り道ではない。老舗の揚げ物の匂いと古着屋から流れる音楽が混ざり合う、高円寺という街の“血管”のような場所だ。整然とした観光地にはない、街が勝手に呼吸しているような雑多な空気。肩ひじ張らず、目的もなく歩く。それが、僕らがパルで深呼吸する唯一の方法だ。
喫茶ネルケンで、時間を止める
パルを歩くなら、まずは「喫茶ネルケン」の扉を叩くのが作法だろう。重厚な扉の向こう側は、外の喧騒が嘘のように消える。壁時計の音とコーヒーの香りが混ざり合うあの空間。名物のクリームソーダの緑色がやけに鮮やかに見えるのは、きっと僕らが歩いてきた商店街の色彩と、この店の時間が少しだけズレているからかもしれない。計画なんて立てなくていい。ここで少し「ボケ」っとする時間こそが、高円寺を歩く最大の贅沢だ。

この街の体温に、一晩だけ寄り添う
昼間の商店街を抜ければ、夜はまた別の顔を見せる。赤提灯に灯りが入り、立ち飲みのカウンターで交わされるボケとツッコミ。そんな街の体温を肌で感じていると、ふと「終電で帰るのは少し惜しいな」と思う夜がある。焦って駅へ向かうのではなく、この街の余韻を朝まで持ち帰るという贅沢。高円寺の夜を深く味わい尽くすなら、無理に帰らず、その場所に根を下ろすのも流儀だろう。
高円寺の夜を深く味わうための、特等席はこちらから。
高円寺近辺で空室状況を確認する(じゃらん)
散策の続きへ
高円寺の散歩は、まだ終わらない。パルを抜けた先には、あづま通りや純情商店街が待っている。街の地層を掘り進むような、終わりのない散歩を続けよう。
関連記事
▶︎ 下町・路地の温度を感じる散歩
夕焼けだんだんから始まる昭和レトロ散歩|谷中銀座商店街
https://wadalog.net/yanaka-ginza/
▶︎ 中央線沿線のレトロ商店街
阿佐ヶ谷パールセンター商店街ガイド
https://wadalog.net/asagaya-pearl-center/
ライターについて 街の地層とレトロな風景を記録する街歩きライター。日々の散歩で感じた空気感を記事にしています。 プロフィール・活動実績はこちら
「お問い合わせ」



コメント