旅行

塩原温泉で心解ける散歩。塩原温泉の緊張感と、門前商店街の温もりを歩く。

七ツ岩吊橋。 足元の網目から覗くのは、箒川の深い淵。 その恐ろしさに、私たちはひどく滑稽なほど必死に顔を強張らせ、言葉少なに足を進めた。橋の上で手を取り合うわけでもないけれど、明らかに私たちの間には「ここを渡り切る」という、小さな共同戦線の...
体験(多摩)

佐野|名水が育む「弁天池」の透明な青と、絶品ラーメンを巡る旅

栃木県佐野に降り立つと、まずはその水の透明度に足が止まる。 日本名水百選「出流原弁天池」の、底まで透き通る奇跡のような青。 そこに浮かぶ「磯山弁財天」の朱色が、鏡のような水面に重なり合う景色ときたら、もう言葉を失うレベルだ。 水が豊かな場所...
レトロ商店街

秦野「地下の海」に浮かぶ坂道の商店街。丹沢の恵みと、名水に浸る静かな生活の断片

丹沢の山懐に抱かれた秦野の街は、歩くたびに足元から水の気配が伝わってくる。駅を降りれば、そこは富士の伏流水が街の血管を巡る「地下の海」のような場所だ。急な坂道を登りきった先に見える、変わらない商店街の景色。名水という恩恵を受け入れ、淡々と日...
旅行

身延の歴史を刻む。富士川の奔流と町並みが織りなす、ゆったりとした時間の巡り方

GoogleMapで(身延・下部温泉)の確認は→こちら— 山間のへき地と勘違いしていた夫婦が、門前町の完成度に言葉を失った話 —車窓からの風景は、時速60キロという速度で自動的に編集されていく。私たちは現代の旅において、あまりに効率的になり...
旅行

日光門前町を歩く。大谷川のせせらぎと水の恵みが繋ぐ、商店街という名の散策記

日光と聞くと、誰もが華厳の滝や東照宮のような「記号的な日光」を思い浮かべるだろう。でも、私にとってこの街は、もっと身体に近いところにある。橋の上で感じる川の音、土地の流儀で味わう食、そして路地裏に漂う商店街の気配。ガイドブックをなぞるだけで...
体験

川崎大師・仲見世通り。江戸から続く「トントコ飴」の音と、葛餅の味を辿る散策記

カメラを片手に街を歩いていると、ふと色彩の鮮やかさに足を止める瞬間があります。ここ川崎大師の仲見世通りは、まさにそんな「ファインダー越しに飛び込んでくる色」で満ちた場所。両脇にずらりと並ぶ真っ赤なだるまと、格式ある老舗の深い紺色の暖簾。この...
体験(自然体験)

【散策・再発見】岩魚の匂いを知る者が、下山後の商店街で出会った「究極のリーズナブル」

午前4時30分。飯能駅前の冷たいアスファルトに降り立つと、まだ街は深い眠りの中にあります。私の傍らには、多くを語らない達人が一人。これから向かうのは、地図上ではただの線に過ぎない、名前も載っていない沢です。今回の飯能歩きは、キラキラした観光...
旅行

鉄人の足元で、街は更新され続ける。新長田・大正筋商店街の「現在地」を歩く

これ、どこかの異国だと思いますか? 実は、私たちがよく知る「商店街」の今の姿なんです。巨大な鉄人28号の足元で、当たり前のようにノートPCを広げて作業する人がいて、そのすぐ隣ではスパイスの香りを漂わせるベトナム料理の屋台が湯気を上げている。...
旅行

絶景の先にある『生存戦略』。新阿蘇大橋が繋いだ、火山と人と選択の物語

2016年のあの日、失われてしまった風景。それが5年の歳月を経て、以前よりも力強く、そして目を見張るほど美しくなって帰ってきました。新阿蘇大橋を初めて目にしたとき、その真っ白な曲線が阿蘇の深い緑を貫く姿に、きっと「再生のダイナミズム」を肌で...
体験

夜の赤提灯に、街の鼓動が響く。大船渡「キャッセン」で出会う、港町の新しい日常

慌ただしく流れる日常の中で、少し立ち止まって周囲を見渡してみると、普段は見過ごしている小さな変化や、そこにある確かな手触りに気づくことがあります。派手な出来事ではありませんが、そうした日々の積み重ねの中にこそ、私たちが大切にすべき物事の本質...